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平成30年度村政執行方針

平成30年度の予算等を審議する第1回村議会定例会が3月12日から3月13日までの日程で開催され、その席上菊池村長は新年度に向けた村政執行方針を述べ、主要な施策を明らかにしました。

はじめに

村政執行方針を述べる菊池村長

平成30年第1回定例村議会の開催にあたり、村政執行に対する私の所信と予算編成の概要について申し上げますので、村議会並びに村民皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 私が村民皆様から託されました村政執行も3年が経過し、この間、国が推進している地方創生事業を活用しながら、「農林業や商工業などの振興について」、「医療や福祉、子育て、教育などの住民生活の充実について」、「定住・移住環境や観光推進・PRなどの交流人口の拡大について」様々な課題解決に向けて村政運営に努めて参りました。
 今年は任期最終年となりますが、議員各位や村民の皆様方には、この3年間同様のご指導、ご助言を頂きながら、行財政運営にあたって参ります。
 さて、国は、「一億総括躍社会」の実現を重要課題に掲げ、子育て、医療、介護等の社会保障の充実や、人口減少や少子高齢化等の問題を克服し、地域の活性化に向けた地方創生事業を推進しているところにあります。
 本村におきましても、「まち・ひと・しごと創生会議」の委員から提言のありました、「西興部村総合戦略」に基づき具体的施策について、優先度の高いものや早期に実現可能なものから、積極的に取り組んで参りました。
 国外の情勢をみますと、環太平洋連携協定(TPP)は米国を除く11カ国による大筋合意がなされ、二国間による日米自由貿易協定(FTA)の交渉開始や、EUとの経済連携協定(EPA)の発効など、日本農業にとっては極めて深刻な状況下にあり、本村の基幹産業である酪農への影響も懸念され、かつてない厳しい環境が迫られております。
 また、平成30年度の国の予算総額では、高齢者と北朝鮮情勢の緊迫化を背景に、年金や医療費などの社会保障関係費や防衛費が増大し、一般財源総額は6年連続で過去最大を更新するなど、看板政策として掲げる「人づくり革命」と「生産性革命」の施策に重点配分がなされております。
 地方財政対策では、一般財源総額で過去最大を確保されたものの、景気回復による地方税収の伸びを見込んだことから、地方自治体の生命線である地方交付税は、6年連続の減額となっております。また、政府の経済財政諮問会議において、自治体の「貯金」にあたる基金残高の増加を理由とする、交付税の抑制を地方行財政改革のひとつに議論がなされているが、自治体が基金を積む目的は、将来直面する重要な課題や不測の事態への備えであり、全国知事会をはじめ地方自治体の反発から見送りとなったものの、国の財政再建を検討するうえで、交付税を抑制する議論は今後も出てくることは消えておらず、このことは地方行政ひいては住民生活に影響する大きな課題であります。
 こうした諸情勢を背景とし、村を取り巻く環境は一段と厳しさを増すこととなり、村政運営に大きな影響を与えるものと予想されますが、村民の安全で安心した暮らしと、地域の活性化には休むことなく前に推し進めなければならず、村の将来展望を具現化するために、西興部村総合戦略の目指す姿である、「村民の夢叶う村づくり」を基本に、まち・ひと・しごとの具体的施策の実現に向けて、本村の振興と村民の幸せな暮らしが出来るよう、全力を尽くしてその使命と負託に応える所存であります。

【村の基本方向】

議員

本村の基幹産業である酪農は、昨年も台風の影響で、デントコーンの倒伏等被害を受けたところでありましたが、生産者の皆さんの迅速な対応などにより、被害を最小限に抑えることが出来たところであります。
 生乳については、年間生産量が約16,989tで対前年比1.7%減と、ほぼ前年並みの生産ができ今後の増産に期待をするところであります。
 こうした現状の中、酪農の振興については、草地更新など基盤整備の促進や植生改善、ふん尿対策の取組強化などが重要であり、良質な粗飼料生産によるコスト低減と生産量の増大を図り、経営基盤の強化を基本的方向としております。 このため、国の推進している畜産クラスター事業や土地改良事業、家畜ふん尿バイオマス利用に積極的に取り組み、酪農に対する各種対策を引き続き進めるほか、低迷している林業対策として、村有林の計画的な植栽や間伐事業を展開していくこととしています。 
一方、住民生活においては、引き続き高齢者福祉を始め、障害者自立への支援、道路・住宅の整備を行い、住みやすい環境づくりを図ります。しかし、それでも本村の人口は、微減を続けていることから、更なる定住人口の確保と高齢者福祉の充実を進めるとともに、延長保育や学童保育そして1歳児保育を継続し、子育て支援施設の有効活用と、就労対策などを積極的に取り組んでまいります。 
 

【美しく快適で安全なむら】

我が村は美しく

村づくりのテーマ実現のため、「美しい村づくり条例」に基づく建物の色彩統一は、昨年度制度改正した、上限額の増額や2回目塗装も対象とする見直しを引き続き実施し、自己負担の軽減を図るほか、空家対策として住宅リフォーム補助や建物解体撤去補助制度を引き続き実施し、更なる景観形成を図ってまいります。
 また、町内会や各関係団体、さらに北海道開発局、網走建設管理部とも連携・協働して、「我が村は美しく事業」や「全村一斉清掃」のほか、西興部・上興部両市街地のプランター設置などを引き続き実施するとともに、自然を大切にしながら、花いっぱいの景観づくりを推進し、村に暮らす人、訪れる人が共に心が癒される「美しい村づくり」に努めてまいります。
 住宅環境の整備としましては、興栄団地公営住宅1棟3戸と上興部第2団地公営住宅の外部及び住戸改善、興栄団地公営住宅1棟4戸の屋上防水改修工事を実施してまいります。
 さらに、持家建設促進のための奨励補助金や、街灯維持費補助金についても、引き続き必要な予算を計上したところでございます。
 道路整備については、橋梁長寿命化補修対策による2橋の補修工事を実施することとしております。
 さらに、道路維持でありますが、忍路子地区の村道拡幅工事のほか、土砂流出対策工事や雨水枡土砂撤去工事、排水溝設置工事、草刈り・小径木除去を実施するほか、冬期間の除排雪業務などの迅速な対応に努めてまいります。
 河川については、お茶水の沢川のボックスカルバート設計業務委託並びに、改修工事のほか、石灰の沢川土砂撤去工事を実施します。
 安全、安心なむらづくりについては、異常気象やミサイル飛行など緊急情報を告知する、Jアラートシステム機器更新工事をするほか、昨年学校や公共施設に設置した防犯カメラにより、犯罪を抑制すると共に事件事故の解明に役立てまいります。
 さらに、防災訓練につきましては東日本大震災の教訓から引き続き実施し、村民の防災意識を図ってまいります。
 また、平成29年度までとされていた、住宅用太陽光発電システムを導入した方に、最高65万円を補助する制度を5年間延長し、環境への負担の少ない新エネルギーの普及促進に寄与してまいります。
 村民皆様が一丸となって続けております、交通事故死ゼロ記録は現在も全道一位を継続しており、平成31年9月21日の目標9,000日達成に向けて、一層の交通安全運動に努めてまいります。
 交通手段の確保については、引き続き上興部の通院・入浴及び児童生徒などの送迎を実施してまいります。
 また、旧名寄本線代替バスの運行負担金についても、必要額を計上したところであります。
 さらに、オホーツク紋別空港の利用促進を図るため、紋別羽田便を往復利用された村民及びホテル森夢の宿泊者に、航空運賃の一部を助成する制度を引き続き実施し、村民の負担軽減とホテル森夢の利用促進を図ってまいります。
情報通信事業については、これまで整備されたシステムを有効に活用し、行政情報や地域情報の迅速な提供に努めてまいります。

【ともに支えあい、安心して暮らせるむら】

議員

 少子高齢化が一層進む中で、高齢者や障害者に対する支援、子育てへの支援、健康づくり対策など、村民皆さんがこの村で安心して生活していくためには、保健・医療及び福祉の充実が不可欠であります。
保健・医療については、疾病の早期発見や、早期治療を目的とする住民検診及び保健師によるきめ細やかな健康相談を行うためシステムを導入し、検診データを管理し、疾患に対する健康指導に努めるほか、村民皆さんが生活習慣病への関心を持ち、自らの健康状態を自覚し健康増進に取り組むことができるよう、「ヘルスアップ教室」を引き続き行い、新たに「ウォーキング教室」を実施するとともに、村民がホテル森夢で入浴する場合、料金が半額になる「元気回復入浴事業」を実施し、入浴を含めた健康の増進を図ってまいります。
 また、インフルエンザにかかると細菌性肺炎になりやすいことから、引き続き65歳以上の高齢者に対する、肺炎球菌ワクチン接種費用全額を公費負担するほか、65歳未満の住民に対しても、村厚生診療所においてインフルエンザワクチンを接種する場合の一部助成に加えて、中学生以下を全額無料化とし負担の軽減を図ってまいります。
 そのほか、細菌性髄膜炎の予防のため0歳から4歳の乳幼児を対象にヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン接種事業及び、中学1年生から高校3年生までを対象に、子宮頸がん予防ワクチン接種についても全額公費負担してまいります。
 昨年度から実施しております、従来の乳幼児などの健診に加えた、5歳児健診を引き続き実施し、就学前の発達支援を行うこととしています。
 さらに、不妊治療に係る経済的負担の軽減を図り、子どもを産み育てやすい環境づくりのため、治療費の一部を助成する不妊治療費助成事業を実施します。
 そのほか、ITによる高齢者見守り緊急通報システムにより、引き続き高齢者等の安心・安全に努めるほか、緊急時に重要な医療情報をコンパクトに収納し、患者の救急情報を医療従事者に伝えるための「命のバトン事業」についても引き続き実施してまいります。
 また、介護保険事業においては、村社会福祉協議会がディサービス事業とホームヘルプ事業と併せて実施しており、在宅サービスが一元化され利便性を図っておりますが、ディサービス事業については、収入減により赤字に陥っているため補填してまいります。
 これらの事業に対しては、高齢者の元気な生活を維持するため、ディサービス及びホームヘルパーについて実質的に料金を無料とする「在宅元気生活支援事業」を引き続き実施します。また、高齢者への除雪サービス事業や、通院費助成、福祉入浴、敬老会執行経費、社会福祉協議会の活動に対しても例年同様に支援するなど、高齢者福祉についても充実を図ってまいります。
 障がい者福祉については、紋別療育センターの建替に係る建設費負担をするほか、通所する利用者の交通費の実費助成を行い、経済的負担の軽減を図ると共に、これまで通り自立支援給付と地域生活支援事業による支援について、村の所要額を計上するほか、清流の里拡張工事と作業所建設にかかる設計費の補助を行い、障がい者施設を整備し利用者の生活環境の充実を図ってまいります。
また、にしおこっぺ福祉会で働く、看護職員や介護職員の充実を図るため、奨学金貸付制度及び就職準備資金貸与制度に対し引き続き支援を行います。
 児童、母子福祉については、つくし保育所の保育時間延長や、1歳児保育、保護者の傷病などによる緊急時の一時預かり制度を引き続き実施するとともに、施設の改修を行い安全な施設に努めるところです。
 また、3人目の無料化や、多子世帯やひとり親世帯への保育料軽減策を引き続き実施し、子育て支援の充実を図ると共に、昨年度建設した子育て支援センター「里住夢」を有効に活用出来るよう、運営費を計上したところです。 子供医療費無料化事業については、18歳到達年度の3月31日まで医療費の全額を引き続き助成するとともに、妊婦検診を14回まで無料で受けられるほか、医療機関までの交通費を引き続き助成し、安心して子供を産むことが出来る環境づくりを進めてまいります。
 さらに、エンゼル祝金や紙おむつなどの育児用品購入助成事業及び、村で生まれた赤ちゃんに、木のおもちゃをプレゼントする記念事業のほか、3ケ月乳児健康健診時に絵本をプレゼントするブックスタート事業を引き続き実施するとともに、新たに子育てハンドブックを作成し、出生及び子育てをさらに支援することとしております。
  また、経済的な理由から結婚に踏み出せない人に、新婚生活準備に係る費用の一部を引き続き支援してまいります。

【活力と交流のむら】

バンパープール大会
 酪農の振興対策については、農業所得の確保が図られ、農業者の経営・生産意欲の向上につながる制度として、多面的機能支払交付金事業及び、中山間地域等直接支払交付金事業をはじめ、新規就農者支援事業補助や、農業次世代人材投資資金、酪農ヘルパー運営事業への助成、各種制度資金の利子補給などについても引き続き実施すると共に、新たに紋別市、滝上町との広域連携による、道営草地整備事業を実施し、草地の基盤整備を図るほか、道営畑地帯総合整備事業により、上・中藻地区の営農用水や農道、農地の整備を実施します。
 さらに、継続事業である、バイオガスプラント建設事業を完成させ、乳牛のふん尿を発酵させると出来る消化液は、草地の土壌改良剤として、固形分は敷料として利用するほか、発生したメタンガスを発電会社に売却し、エネルギーの循環を促進してまいります。
 また、エゾシカ被害を防止するため、西興部村鳥獣被害防止対策協議会による一斉駆除、残滓処理などに対する支援を引き続き実施します。
 地球規模での環境問題が重視される中、森林資源が有する多面的な機能が十分発揮されるよう、適切な森林整備を推進することが必要であると考えております。
これにより、民有林については、植林や除・間伐事業による森林所有者の負担軽減を図るために、村独自の「民有林造林事業推進奨励事業」や、「未来につなぐ森づくり事業」についても引き続き実施してまいります。
 村有林については、森林経営計画に基づき間伐や下刈り、新植事業など適切な保育管理に努めるほか、林道については安全な維持管理を行うため、林道橋梁点検診断保全整備事業を実施します。
 自然を生かした観光交流の促進については、村内「夢」施設の連携を深めるとともに、ホテル「森夢(リム)」については、厳しい経営環境ではありますが、LED化工事や客室換気設備改修工事など必要な維持管理に努め、利用者の利便性向上を図ってまいります。
 道の駅・フラワーパーク花夢については、照明機器交換工事など必要な維持管理に努めるとともに、新たな花壇の造成を実施し、来場者の増加に向け努力してまいります。
 森林公園については、古くなった受付ハウスの建替えと、複合遊具を設置するほか、食堂屋根塗装工事やバーベキューハウス流し台の改修を行うと共に、興楽園については、修景工事など必要な維持管理に努め、利用者の利便性向上に努めてまいります。
 商工業の振興については、中小企業の運営資金支援のための政策預託と、中小企業・商工業者の借入利息や保証料の助成を引き続き実施することとします。
 更に、人口減少・少子高齢化の進行により地域経済における活動低下が危ぶまれているため、観光の振興に向け域内の団体・サークルと連携を図り、昨年度に引き続き観光客と地域住民との交流や、観光・地域情報の発信強化に努め、観光・特産品などの情報発信を実施するとともに、観光振興による地域経済の好循環や、交流人口の増加による移住促進効果が見込まれ、地域活性化と人口減少の鈍化へと繋げます。
 また、豊かな自然空間を活用した「体験(遊び)」を提供する、滞在型体験メニュー・観光ルートの調査研究や民間組織の強化を図り、村の魅力である地域資源を活用した新商品の試作開発・販売実証に取組み、持続可能な「しごと」づくりを目指すとともに、これらの「食」と「体験(遊び)」を全国に発信強化する組織体制づくりを図り、官民一体となった総合的なPR強化策に取組み、交流人口を増加させ、新たな産業・雇用の創出に取り組みます。
 このため、起業家支援対策として、起業をめざす方や異業種事業を始める事業者について、300万円上限で支援する起業家支援事業を継続することとしております。

【人と文化を育てるむら】

防災訓練

 教育関係予算については、後ほど教育長から「教育行政執行方針」の中で詳しく申し上げますが、「新教育委員会」制度への一部移行に伴い、教育委員会との協議により策定いたしました「教育大綱」の理念及び方針に基づき、教育環境の整備・充実に努めてまいります。また、法律に基づく「総合教育会議」を開催し、今日的な村の教育課題について協議し、施策に生かしてまいりたいと考えています。
 さらに、少子化はもちろんのこと、今日の子どもたちを取り巻く環境は、これまで予想もしなかった事件や、事故に巻き込まれるなど、子どもたちや家庭にとっては、依然として不安な社会環境が続いております。このため、村といたしましても、教育委員会と連携しながら、安全・安心な地域づくりのために力を尽くすことといたします。

【みんなで創るむら】

8000日達成
 村民自ら考え、自ら行動する自主的なまちづくり活動に対し助成している「西興部村元気なむらづくり応援事業助成制度」に加えて、「人づくり研修事業」を引き続き実施し、自主的な地域づくり活動や、地域内コミュニティ連携強化につながる研修活動に助成し、地域の活性化と自治意識の高揚をさらに図ってまいります。
 また、人口の減少や少子高齢化の影響により、地域活動の担い手不足が課題になっていることから、総務省の施策である「地域おこし協力隊制度」を引き続き活用して、都市から人材を採用し、活力維持と魅力の再発見など、新たな展開を期待し、さらには定住定着に結びつく取組を、引き続き進めてまいります。
 また、名寄市、士別市を中心市とする北・北海道中央圏域定住自立圏の形成では、引き続き2次救急医療体制やバス路線の維持・確保の他、名寄市立大学との連携、職員研修会の開催などを連携し、安心して暮らせる定住自立圏の形成を図ってまいります。

 以上、平成30年度の村政執行に臨む所信と、各会計予算案の概要について申し上げましたが、よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げ、重ねて村議会議員の皆様をはじめ、村民皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、結びといたします。

最終更新日:2018年04月24日

発信元: 企画総務課